30回に及ぶ放射線治療も今日が最終日。
朝、心菜に
「心菜、がんばったね!あと1回だよ!」
と伝えたら
「ママ、泣かないでよ。」
と冷静に言われた。
分かっていらっしゃる…笑
いつものように
9時からリハビリ
お昼はシャワータイム
合間に用事をして過ごす
なんにも変わらないルーティーンだけど
明らかに違うことが1つだけあった。
それは心菜の笑顔が多いこと。
その中でも1番驚いたのは
放射線治療に向かう時にも笑顔があったこと。
車イスに乗って
その日の気分で選んだタオルケットをお膝にかけて
その日観たいDVDVを車イスのポケットに入れる。
毎日変わらない作業。
そして部屋を出発して治療室に向かう。
リハビリ室までは歩いて行ける時でも、放射線治療室までは必ず車イスだし
4階の小児病棟から棟違いの地下階までの道のりはほぼ喋らない。
そんな毎日だった。
でも、放射線最終日の治療は笑顔があった。
その姿を見て
心菜が毎日とてつもない不安を抱えていたんだと
今さらながら感じた。
治療室に着くと「ここちゃん頑張ったね」式が始まった。
本来ならば治療後なのだろうが
心菜は鎮静をかけるから治療後だと寝てしまっているので
治療前に設定してくれたようだ。
病棟保育士さんの手作りのメダルを首にかけてもらい
放射線チームの技師さんたちと写真撮影。
心菜からも手紙を渡した。
心菜にやさしく丁寧に接してくださったスタッフの方々。
鎮静後に台に寝かすときに体をやさしく扱うだけではなく
服が乱れないように気にしてくれた。
些細なことかもしれないけれど
本人にも家族にとっても大きな配慮。
真の優しさが伝わってきた。
また
笑ったり、泣いたり、不安そうだったり
日々感情が変化する私のことも静かに見守ってくれた。
この後、放射線治療は無事終了。
放射線チームのスタッフの皆さまに深々頭を下げて、ラストの放射線室をあとにする。
心菜はまだ鎮静から明けないので、寝たままでベットで部屋まで移動。
運ばれる心菜の姿を見ながら様々な思いが込み上げてきたが
やっぱりこのひと言に尽きる。
「ありがとう」
涙がでそうになったけど
「ママ、泣かないで」
の約束をちゃんと守った。
じゃないと、こんなに頑張り屋の心菜に怒られちゃうもんね。
でも、もう1回だけ言わせてね。
ここな
本当にありがとう。