2019.11.11【治験手術当日】

手術当日

朝6:30に飲水をしてからは飲食ストップ。

「お腹空いた」

と言っていたけれど

食べさせてあげられずごめんね。

手術の時間まではパパと粘度遊び。

楽しそうにしていてくれて、ホッ。

いよいよ呼び出しがかかる。

手術室までは歩いて移動。

これは心菜の希望。

というのも、前日に医師が

「怖がるようなら病室で麻酔をかけてから移動してもいいですよ」

と提案してくれたのだけど、心菜が拒否をしたから。

医師の話の後に心菜本人に

「病室で眠ってから手術へ行くかも」

と話したら

「いやだ!手術室行きたい!」

と、逞しい返事。

確認してよかった。

できるだけ本人の希望通りにしてあげたいから。

それにしてもそんなハッキリ回答してくれるとは

思わず笑ってしまったよ。

いつもパパとママを癒してくれてありがとう。

病室を出てからは大好きで仲良しな看護師さんと並んで歩き

途中からはパパの抱っこ。

7月の時もそうだったね。

やっぱりパパの抱っこは最高だよね。

廊下を歩いて手術室の扉前まで到着。

ここからの付添いは1人のみなので心菜に聞いたら

「ママ!」

と私を選んでくれた。

7月はパパだったからてっきり今回もそうかな?と思ったけど

ママは嬉しかったな。ありがとう。

扉から手術室までは、なんと歩いて行けた!

足取りも重くない。

すごいなあ。

心菜、すごいよ。

手術室に到着してからは

鎮静時のいつものルーティーン。

ママのお膝に座って、ママの胸元の手を入れて、麻酔。

麻酔が効いたのを確認してからベットに寝かせて

あとは手術室のメンバーにお願いするのみ。

主治医を含めて複数名いた医師の中に

治験を主導している先生もいらっしゃった。

以前お話した時は

「執刀は現地の医師で、僕は行けないと思います」

と言っていたのだけれど

はるばる東北から来てくれたようだ。

医師たちは手術衣にマスクと準備が整っていて目元でしか確認できなかったけど、分かった。

こんなにも心菜を救いたいと思ってくれている人がいる!

それだけで胸がいっぱいになった。

私は医師たちに頭を下げて

「お願いします」

と伝えた。

顔をあげて主治医の顔を見たら

確かに頷いてくれた。

目元だけでも、誠意ある想いが伝わってきた。

それは、ドラマで見るようなものよりも

はるかに緊迫感に包まれた

でも

想いを感じる空間だった。

待っている間はお部屋の移動や片付け。

手術後はしばらくの間、大部屋から個室へ変わる。

バタバタバタ、と準備して

しばらくはゆっくりしようと思ったけれど

やっぱりそういうわけにはいかなかった。

部屋移動してから少したってから、部屋には治療に必要な備品が次々と運び込まれる。

そして、お迎えのためのベットが看護師さんにより手術室へ運ばれる。

一気に緊張感が高まった。

私もソワソワして、看護師さんに

「コールがあったら教えてください!」

とお願いをして、待機。

でも、終了予定時刻を過ぎてもなんの連絡もない。

色々と想定したとしても、遅い!?

と心配が募り始めた。

全く落ち着かず、ウロウロウロウロ。

最初は病棟で待っていたが、次第に行動範囲が広がり

手術室の前まで何度も確認しに行ってみたり。

予定時刻を数時間過ぎても連絡がなく

看護師さんの動きひとつにも敏感になり

心配で爆発しそうになっていた。

待っているだけの時間なのに

気がつけばスマホの万歩計は4,500歩を越えていた。

「無事終了」

の連絡が入ったのは

終了予定時刻をだいぶ過ぎた夕方。

軽く2~3時間は越えていた。

私は安堵感で涙。

そこから小1時間で

「準備ができました」

と連絡があり、手術室へお迎えに。

足早に手術室へ向かうと、入口でスタッフさんから

「ママを呼んでいますのでお願いします!」

と言われ心菜の元へ向かう。

すると、奥から

「ママー!ママー!」

と泣いている、心菜の大きな声が聞こえた。

「無事だった…!」

心配ながらも、意識がはっきりしていることにホッとした。

心菜は抱っこを求めてきたけれど

頭には治療用の数本のカテーテル

首もとには点滴用のカテーテル

簡単には抱っこができない状態だったので

ベットサイドで手を握りながら病室まで移動。

でも、病室に着いてからも泣きはおさまらず

周りの医療者にサポートしていただきながら抱っこをすることに。

そして手は私の胸元へ。

それからしばらくして、私の腕の中で眠りにつきました。

術後、少々興奮状態にあるということで

この後のスムーズな治療のためにも鎮静をかけることに。

なぜかと言うと

今日はこれで終わりではありません。

夜からは幹部への抗がん剤投与が開始。

そのための脳へのカテーテルです。

心菜はこれまで抗がん剤を投与したことがなかったので知らなかったけれど

最初の抗がん剤投与や、薬剤交換時には多くの方々が携わる。

夜中、明け方の投与時間になると

10名ほどの医師や看護師さんが出入り。

皆、抗がん剤から身を守る防御服のようなものを身に着けているし、スタッフも多いので

最初は私は部屋から出て外で待っていたけれど

心菜が少しだけでも起きている時間は私も付き添い。

防御服の代わりにお布団をかぶり、できる限り心菜の身体に触れる。

今の私ができることは、なんでもしたかったから。

今回の治験には沢山の方々が携わっていて

治療のために懸命に取り組んでくださる姿を目の当たりにし

とても心強く、感謝があふれた。

そして

なにもかも頑張ってくれた心菜。

手術室まで笑顔を見せてくれて

手術後は「ママ!」って泣いてくれて

「のどが渇いた!」としっかり訴えてくれて

鎮静後はぐっすり眠ってくれて

全てに…

心菜、本当にありがとう。

ブログ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
ココママをフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました