多分ほとんど寝ないまま迎えた朝。
やっとひと息ついたら、涙がでてきた。
昨日から泣かなかったのに…気が緩むとダメだ。
でも私にはまだやるべきことがあった。
それは同居している86歳の私の養父のこと。
養父は4月に緊急入院、直前の7月にも入院していたので心配だった。
ご飯や通院はどうしよう。
とにかくこの後ケアマネさんに相談してみよう。
など、頭の中はパンパンだった。
まだ娘が寝ている間に母親に電話をして、預けた息子や養父の今後のことを話した。
養父は母にとって義理の兄にあたる人。
色々と気を揉む私に、母は
「お義理兄さんのことはこっちのみんなで何とかするから心配しないで大丈夫!
これからあなたは心菜を第一に、心菜のことだけを考えて過ごしなさい!」
と言ってくれた。
お互いに泣きながらだったけど、母の口調は強く、助けられた。
もう一つ重要なこととして保育園に欠席の連絡をしないといけなかった。
ゆくゆくは保育園には全て話すつもりだったが、この時点ではまだ詳しいことは分かっていない。
どうしようか迷ったが、ここまで数カ月ずっと一緒に心菜の様子を心配してくれた担任の先生には話すことにした。
「先生、今日は欠席します…先生、心菜、脳腫瘍でした。」
そう伝えると先生はしばらく言葉を失い、間があって
「えっ?そんな…」
と言うのが精いっぱいの様子だった。
「もっと詳しく分かったら園長先生にお話するので、それまでは内緒にしていてください。」
そうお願いしをして電話をきった。
先生を動揺させてしまった…と申し訳なく思ったけど、先生の動揺が大きいのには実はもっと深い意味があったことを、私は後々知ることとなる。
朝一の用事は一旦ここでひと区切りだ。
実は、昨夜の時点では転院まで数日かかるかもと言われていたが、転院先がすぐに受け入れてくれることになったと朝一で知らせを受けた。
それだけ緊急性が高い状態だという意味でもあった。
私は部屋に戻り急いで転院準備を進めた
夫に頼まれてこの日から毎日写真を撮った