2019.7.24【手術前検査と支えの言葉】

朝、娘が1人で踊っていた。

ばれないように観察したら、今週末に予定されている保育園の夏祭りで踊る盆踊りだった。

娘が通う園では夏祭りの前に子どもたちだけではなく、父兄も練習する時間が設けられていた。

お迎えに行った時にひと通りがノルマ。

お迎えの時間は皆バラバラなので練習のホールは数時間解放されていた。

大方が決められたミッションをクリアすると帰るのだが、娘は違った。

終了時間まで踊り続けるのだ。しかも練習開放日の3日連続で。

もちろん私もお付き合い。

この年は父兄の練習はなかったけれど、入園した年から2年連続びっちり踊らされた私には、娘がなにを踊っているのかすぐに分かった。

そしてそれを見てきたから、娘がどれほどに夏祭りが好きで楽しみにしていたのか分かっていた。

でも今年は参加できない。

夏祭りの時だけの一時外出をお願いしてみたけれど、手術を控えているので風邪も許されない。

そのリスクが大きい保育園にいくことは許可できないとのことだった。

生検手術をするまで確実な病名は分からないけれど、最悪な場合は余命1年もあるかないか。

主治医にも

「もしかしたら来年の夏祭りには参加できないかもしれない。」

とも言われていた。

それでも外出はできない。

それを知らずに一生懸命に盆踊りを踊る娘を見て、胸が張り裂けそうになった。

カメラに気がつくと踊ることをやめてしまった。その後はお願いしても照れ隠しでおふざけの踊りばかり。それもまた愛しい。

この日は手術前検査。

心電図・呼吸・レントゲン

娘には簡単ではないものもあったけれど文句も言わず頑張ってくれた。

検査中でも時折おふざけが入るのが娘らしい。

移動は全て車椅子でその現実は苦しいけれど

変わらぬ“らしさ”をみせてくれる娘に救われた。

検査の後、家に用事があったため夕方に夫と付添を交代した。

家に到着した時、タイミングよくお隣さんに会うことができた。

お隣さんは心菜のことをちゃんと話しておきたかった1人だ。

心菜と活発なところが似ている同級生の女の子がいるお隣さん。

「小学生になったら2人でイタズラしそうだから要注意だね!」

と笑いながら話しつつ

ランドセルを背負った2人が並んで小学校に行く日を楽しみにしていた。

お隣さんはお子さんたちの入院経験も多々で

「迷惑をかけることもあるかもしれないから。」

と、引っ越し当初から隠すことなく私に話をしてくれていた。

だから私もすぐに心菜のことを話した。

というか、奥さんには話したかった。

ひと通り話を聞いた後、奥さんは

「親だからどうしても先のことを考えてしまうと思う。

でも“今”を見てほしい。

目の前のここちゃんを見ていてほしい。」

と言ってくれた。

お子さんのことで様々な経験をしているからこその深い言葉は

私の胸になにか温かいものを運んでくれた。

この時の言葉はこれから心菜と過ごしていくうえで大きな礎となった。

病気発覚後、毎日泣いて、苦しいことの連続の中でも

心菜との日々を『幸せ』と思いながら過ごせたのは

間違いなくこの言葉のおかげだった。

息子をお迎えにいき病院へ戻る。

そして昨日のようにみんなで夕食。

幸せだった。

でも、点滴に繋がれ動きがおぼつかない娘と

1才8ヶ月でひたすら動き回る息子との夕食はハチャメチャで

この日はフロアにいた病院関係者の方がお手伝いしてくださるほどの事態に。

これ以上周りに迷惑かけられない。

楽しいけれどしばらくは我慢かな…となった。

それにしてもデカドロンの副作用はすごい。

娘の食欲は主治医に聞いていた通り旺盛になっていった。

ブログ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
ココママをフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました