2019.8.3【打ち上げ花火】

今日は私が仕事だったため付添いは夫と交代。

自営業なので仕事はわりあいと自由がきき、心菜の病気発覚と同時にほぼ一旦休業にしたけれど、今日の約束だけは実行したかった。

朝早くからきてもらい、私は仕事前に一旦帰宅。

洗濯やら諸々家事含め家での用事を済ましてから仕事へ。

今まで日常を過ごしていた家に帰ると“今”の現実が突き刺さり苦しくなるから

やることが多いと余計なことは考えないでいられるから、よい。

昼頃仕事を終え、またも家で用事やら準備やらを済ませ、心菜とのシャワー予約時間には間に合うように病院へ戻った。

心菜はパパとちゃんと待っていてくれた。

まだまだ波はあるけれど、パパとママと過ごしている時はご機嫌でいてくれる。

それにしてもデカドロンの副作用はすごい。

ずっと食べ物のことが気になるようで、この日もリクエストの冷凍スパゲティやカップラーメンを夢中で頬張っていた。

心配もあるけれど、今は心菜の喜ぶことをしてあげたいし、そんな姿を見られることが嬉しい。

お気に入りの冷凍スパゲティ。この味は今でもついつい買ってしまう。

今日は近くで花火大会があった。

4階の病棟からはきれいに見えることが予想でき、一緒に見ることを楽しみにしていたけれど、心菜はいつもより早く寝てしまった。

入院してからは点滴の影響で、夜中にトイレで何回も目が覚めぐっすり眠れない日々だった。

だから日中はボンヤリしている時間もあるし、病気の影響もあったから早く寝てしまうのも仕方がない。

でも、病気次第では

「来年の夏はないかもしれない」

ことは主治医に告げられていたから、心菜と一緒に見たかった。

花火が好きな心菜の喜ぶ顔が見たかった。

心菜が寝てしまってからちょっとだけ病室を抜け出し、花火が見えるデイルームに1人で行った。

大きな窓から見える大輪の花火を眺めながら

「来年も心菜と一緒に見られますように」

と切に願った。

そして、この日に限って心菜が早く寝てしまったということは

「来年も見られるからに違いない!」

と自分に言い聞かせていた。

この頃の私は何事もこういう風に考え信じることで

必死に自分を支えていた。

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