午前中は寝ていたり、頭がフラフラするからと動きたがらない。
この頃は点滴の影響で夜中のトイレが増えて、多い時には一晩で10回以上の時もあった。
だからグッスリ眠れるわけもなく、心菜は日中に寝てしまうことも多々。
私も寝不足の日々だった。
それにしても点滴につながれてのトイレは大変だ。
さらにこの頃の心菜は歩行ができなかったので、片手で抱っこして、もう一方の手で点滴をひく。
デカドロンの影響で体重も増えていた心菜は20㎏オーバー。
すっかり鍛えられた。
うちの子たちは赤ちゃんの頃から特段ひどい夜泣きもなく、起きるとなっても夜中に数回の授乳のみ。
この頃が夜中寝られない育児を初体験しているような感覚だった。
午後に私の父と母、心菜にとってはじいじとばあばが遊びに来てくれた。
お土産のピノを嬉しそうに食べる。
元々は元気印で人懐っこい心菜だったけれど、入院してからはパパママ以外へ笑うことは少なくなった。
入院がイヤだからか、デカドロンの副作用もあってか誰にでも塩対応の毎日。
じいじばあばに見守れながらピノを食べていた時も笑顔はない。
夕方に夫側のじいじとばあばも会いに来てくれた時も、黙ったままでやっぱりの塩対応。
でも、じいじばあばたちに会えたのは嬉しいんだろうということは伝わってきた。
いつも一緒にいるからこそ分かる感覚だった。
みんなに会えることは心菜の力になっている。
想ってもらえて本当にありがたい。
この日、ついに
「早く家に帰りたい」
と言い出した。
もちろん私も早く退院させてあげたい。
けれど、確定診断もつかず今後の目途は全くたっておらず気の利いた返事ができなかった。
その代わりとは違うかもだが、退院したら行きたい場所ややりたいことの話をいっぱいした。
ディズニーランドに行きたい
水族館に行きたい
アンパンマンミュージアムに行きたい
全部絶対に叶えてあげたい。
そのためには以前のように動けるようになって、早く退院しなければ。
確定診断まであと3日。
どうか “治せる” 病気でありますように。